施工管理技士の平均年収はいくら?「稼ぐ」施工管理技士はどれくらい稼いでいる?

ちょっといいっすか?

土木施工管理技士や建築施工管理技士など、工事現場を監督する「施工管理技士」は、平均年収が高い職業です。施工管理技士の平均年収はどのくらいでしょうか。また、施工管理技士の中でも「稼げる」人は、いくら給与を得ているのでしょうか。この記事では、施工技術者の平均年収や、「稼げる」人の特長を解説します。

施工管理技士の平均年収は474~541万円がボリュームゾーン

土木・建築業界で働く施工管理技士の平均年収はどのくらいでしょうか。施工管理技士の雇用形態は、正社員・派遣社員・パートやアルバイトなどがあり、もっとも給与が高いのが正社員で、平均年収は約483万円とされています。一方、派遣社員の平均時給は1,798円、アルバイト・パートの平均時給は1,003円で、正社員よりも年収は下がります。ここでは、施工管理技士の平均年収や給与のボリュームゾーンを解説します。

正社員の平均年収は約483万円

2020年1月時点の求人データの統計を紐解くと、施工管理技士の正社員の平均年収は約483万円でした。求人情報の件数が多いボリュームゾーンは、年収474~541万円です。国税庁の「民間給与実態統計調査結果」によると、2019年の給与所得者の平均年収は、男女全体で440万7,000円、正規雇用のみで503万5,000円でした。建設業や土木業に限ると、平均年収は500万1,500円となっています。[注1]

つまり、施工管理技士の正社員の平均年収は、全雇用形態の平均年収よりもやや上回っており、建設・土木業の平均年収とほぼ同等であることがわかります。

もちろん、施工管理技士の収入は、働く地域や仕事の条件、持っている資格の種類によって変化します。施工管理技士の求人のボリュームゾーンは年収474~541万円ですが、求人全体で見ると年収338~880万円と給与幅が比較的広いことがわかります。たとえば、勤め先が都心か地方かによって、平均年収は大きく変化します。次の表は、平均年収を地域別にまとめたものです。

地域 平均年収 全国比
北海道・東北 年収458万円 -5%
甲信越・北陸 年収449万円 -7%
関東 年収497万円 +3%
東海 年収481万円 -1%
関西 年収491万円 +2%
中国 年収462万円 -4%
四国 年収458万円 -5%
九州・沖縄 年収450万円 -7%

もっとも平均年収が高いのが、関東地方で働く施工管理技士です。平均年収は497万円で、全国平均を上回っています。関東地方の中でも、東京都は平均年収527万円(全国比+9%)、神奈川県は平均年収549万円(全国比+5%)、埼玉県は平均年収501%(全国比+4%)と、高い水準を示しています。とくに東京都の平均年収は、もっとも給与水準が低い秋田県(394万円)と比較すると、133万円もの差があります。一方、甲信越・北陸地方の平均年収は449万円で、関東地方の全体平均と48万円の差があり、全国平均を大きく下回っています。

また、施工管理の求人の場合、工事現場の種類によっても給与条件が変化します。次の表は、施工管理の平均年収を仕事の条件別にまとめたものです。

条件 平均年収 全体比
解体工事 年収478万円 -1%
パイプライン 年収650万円 +35%
アパート 年収502万円 +4%
原子力 年収475万円 -2%
外壁工事 年収455万円 -6%

もっとも注意をひくのが、石油や天然ガスなどのパイプライン工事を担当する施工管理技士です。平均年収は650万円で、施工管理技士の全体平均よりも約35%上回っています。一方、外壁工事や原子力プラント、解体工事といった工事現場で働く施工管理技士の年収は、全体平均よりもわずかに下回っています。

そのほか、施工管理技士の資格が1級施工管理技士か、2級施工管理技士かで大きく年収が変化します。建築施工管理技士か、土木施工管理技士かによっても、給与に違いがでてきます。施工管理技士全体の平均年収を抑えつつ、働く地域や仕事の条件などに合わせ、自分の給与のイメージをつかみましょう。

派遣社員やアルバイト・パートの平均年収は正社員よりも低め

一方、派遣社員やアルバイト・パートなどの雇用形態の平均年収は、正社員と比べると低めになっています。2020年1月の求人データの統計では、施工管理技士の派遣社員の平均時給は1,798円、アルバイト・パートの平均時給は1,003円でした。仮に法定労働時間(1日8時間、1週40時間まで)だけ働いたと換算すると、派遣社員やアルバイト・パートの平均年収は次の通りです。

雇用形態 平均年収(1年52週として換算)
正社員 年収483万円
派遣社員 年収373.9万円
パート・アルバイト 年収208.6万円

正社員と同様、これに地域や工事現場の違いが反映されます。しかし、もっとも時給が高い東京都でも、派遣社員は1,853円(年収換算で385,4万円)、パート・アルバイトは1,150円(年収換算で239,2万円)と、正社員に及びません。

「稼げる」施工管理技士はいくら稼いでいるの?1,000万円超えは可能か検証

施工管理技士の中でも、「稼げる」施工技術者はいくら稼いでいるのでしょうか。施工管理技士の給与幅には年収338~880万円とばらつきがありました。もっとも給与が高い求人でも、現実的には年収800~900万円程度にとどまっています。

全国の上場企業の平均年収をまとめた東洋経済データベースによれば、上場企業の上位100位に入っているのは、いわゆる業界最大手のスーパーゼネコンのみです。たとえば、62位に大林組、81位に大成建設、89位に清水建設がランクインしています。しかし、もっとも順位が高い大林組でも、従業員全体の平均年収は1,046万円にとどまっています。[注2]

スーパーゼネコンに勤めるような「稼げる」施工管理技士なら、年収1,000万円の壁を突破することも可能です。現実的には、求人データにあるように、給与が高い求人でも年収800~900万円クラスが1つの目標です。

人材派遣会社の中には、派遣社員でも年収1,000万円が可能だとする企業もあります。すでに述べたように、派遣社員の平均年収はそれほど高くありません。また、年収1,000万円というのは、業界トップのスーパーゼネコンの平均年収です。いわゆる「稼げる」施工技術者は、スーパーゼネコンの正社員>ゼネコンの正社員>派遣社員(上位)>派遣社員(平均)とランク付けできます。

「稼げる」施工管理技士の給与はなぜ高いのか?実務経験+上位資格が給料アップの近道

「稼げる」施工管理技士の給与はなぜ高いのでしょうか。施工技術者としてステップアップし、給与水準をどんどん高めていくには、やはり「実務経験+上位資格」が近道です。施工管理の仕事は無資格でもできますが、多くの人は実務経験を積み、工事現場に合わせた施工管理技士の資格を取得しています。給与の違いが生まれるのは、施工管理技士の1級と2級です。2級施工管理技士は大卒者なら1年~1年半の実務経験があれば取得できますが、1級施工管理技士は3年~4年半の実務経験を必要とします。

1級施工管理技士は担当できる工事現場の制限がないため、実務経験の証明となるだけでなく、企業にとって大きな戦力となります。優秀な施工管理技士になれば出世につながりますし、他社からの引き抜きやヘッドハンティングも期待できます。ヘッドハンティングに応じれば、現在よりも高い給与が提示されます。とくに東京オリンピックや大阪万博を迎える今、施工管理技士のスカウトが多く見られます。もし、「実務経験+上位資格」をアピールし、中小ゼネコンから中堅ゼネコンへ、中堅ゼネコンから大手ゼネコンへステップアップすれば、大幅な給与増も夢ではありません。

施工技術者の平均年収は約483万円だがさらなる給与アップも可能

今回は、施工管理技士の平均年収や、「稼げる」施工管理技士の特長を解説しました。施工管理技士の平均年収は、正社員で約483万円です。ボリュームゾーンは年収474~541万円で、多くの人がこの給与幅で働いています。スーパーゼネコンに勤めるような「稼げる」施工管理技士は、最大でも平均年収1,046万円程度です。

施工管理技士としての給与を上げるには、「実務経験+上位資格」をアピールし、社内での出世や他社へのステップアップを狙いましょう。

 

[注1] 国税庁:平成30年分民間給与実態統計調査結果について
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/minkan/index.htm

[注2] 東洋経済:最新!平均年収「全国トップ500社」ランキング
https://toyokeizai.net/articles/-/257530

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